
ジイさん、獲ってきたぜ。
私は再び老人の待つ浜辺へ戻ってきた。首尾よくゲリョスを1匹討伐し、ヤツから「ゴム質の皮」と「狂走エキス」を剥ぎ獲ってきた。
『なんとっ!本当かっ!本当にあの毒怪鳥を倒したというのかっ!?』
おいおい、私を信じてなかったのか?言っただろ?私にかかればあんな毒ニワトリ軽いもんさ。
私はニッと笑って、ゲリョスから獲った戦利品を老人に渡した。
『おおっ、これはまさしく!』
老人は震える手で戦利品を取った。
『これさえあれば、ついに、ついに船が完成するぞい。おお・・・神よ』
老人は感激に打ち震えているようだ。長年の悲願があと一歩で叶うところまできているのだ。無理もあるまい。
『それにしてもお主のウサン臭い自慢話にウソ偽りはなかったようじゃな。まさか本当に裸であの毒怪鳥を倒すとは、素晴らしい剣技じゃな。』
ふっ、当然だ。とはいえ倒したのは1匹だけだけどな。まぁ、ジイさんのくれた大剣のおかげだよ。
『ほっほっほっ、それでは早速船の儀装に取り掛かるとするか』
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- 2007/05/14(月) 23:59:59|
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私は「キングネコカブレイド」を手に身一つで密林の中へと入っていった。先ほどとは違い怖いものなど何もなかった。密林の中には獣の気配が満ち満ちていたが、大抵の脅威はこの剣さえあれば恐るるに足りない。
さっきまではこの島の生態系において「ブタ」より下の最下層にいた私だが、大剣を手にした今や頂点に昇りつめているはずだ。好き放題暴れているゲリョスめを討ち倒しそれを証明してやろうじゃないか。
鬱蒼とした林を抜けると急に開けた場所に出て、いきなり視界が広がった。突然の白い世界に目が眩んだ。まったくなんて無駄にピーカンなんだ。家族でピクニックと洒落込んだときは必ず雨が降るというのに・・・
ようやく目が慣れてきて、うっすらと瞼を開けると視線の先にヤツが居た。ゲリョスだ!
どうやら青いほうのようだ。こちらにはまだ気が付いていない。気配を消し慎重に辺りの様子を伺う。どうやらヤツは1匹のようだ。紫の方は近くに居ない。よし、チャンスだ!
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- 2007/05/09(水) 23:59:59|
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波の音が聞こえる。
ざざーん、ざざーんと寄せては返す単調なリズムは太古の時代より変わらないのだろうか。温暖期の照りつける太陽の下、私は波打ち際をひとり歩いていた。ネットリと絡みつくような潮風だが、少しはこのうだるような暑さを和らげてくれていた。
青々と生い茂る密林と、どこまでも真っ白な砂浜。まさに南の楽園といったところの美しい景観だ。どうせならバカンスで来たかったものだ。
ここは、ドンドルマの遥か南方沖にある無人の孤島。大罪を犯した罪人が流され、一度そこに置き去りにされると何人たりとも脱出が不可能と言われる天然の監獄である。その美しい景観とは裏腹に流された罪人の苦痛と怨念に満ちている「この世の果て」とよばれる絶望の島だ。
私は全ての持ち物を取られパンツ一丁の文字通り身一つでこの島に置き去りにされた。
「無期懲役。島流しの刑」
これが「ドンドルマ迷惑条例違反」及び「公務執行妨害」で
逮捕された私に下された審判であった。重い判決であったが「公文書偽造」「脅迫罪」の
前科もあることから反省の色なしと解釈されたようだ。
所詮、裁判員も全て大臣の息のかかったブタどもだ。死刑にされなかっただけマシだったというものだろう。もっとも、数々の武勲を立てドンドルマを幾度も救ってきた私を死刑にして反対勢力を刺激することを回避しただけのことだろうが。
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- 2007/05/06(日) 23:59:59|
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